石って、
なんで不思議なんだろう。

前の話(出会った場所が、地図になる)の最後に、 「そもそも石って、なんで不思議なんだろう」と書きました。

今日は、その話を少しだけ。

道ばたに転がっている、何の変哲もない石ころ。
でも、ちょっと立ち止まって考えてみると、
けっこう、すごい存在だったりします。

たとえば、こんな「なんで?」。

なんで、丸いんだろう?
川原や海辺の石が丸いのは、最初からじゃありません。
もとはゴツゴツした、角ばった岩のかけら。
それが川の流れや波に、とてもとても長い時間ころがされて、 少しずつ角が取れて、まあるくなった姿なんです。
手のひらの石は、長い旅でみがかれた形。
🌀
なんで、模様があるんだろう?
しま模様、つぶつぶ、キラキラ。
あれは、石の中にいろんな鉱物(こうぶつ)が混ざっていたり、 長い時間をかけて層が積み重なったりした跡。
ひとつとして同じ模様はなくて、
その石が通ってきた歴史の、いわば「指紋」みたいなものです。
🌏
どこから、来たんだろう?
山がくずれ、川を下り、海へ流され、また打ち上げられて……。
足元の石ころは、何億年もの時間をくぐり抜けて、 今日たまたま、ここに転がっています。
あなたが拾わなければ、ずっと旅を続けていたかもしれない石。

こういうことを、ぜんぶ知っている必要はありません。

ただ、「なんで丸いんだろうね」と
子どもと一緒にしゃがみ込むだけで、
ただの石ころが、急に物語を持ちはじめる。

「これ、すごく長い旅をしてきたんだって」
そう話すと、子どもは目をまんまるにして、
手のなかの石を、さっきよりちょっと大事そうに見ます。

石モン図鑑は、ある意味、
その「石の物語」に顔をつける遊びなのかもしれません。

何億年もの旅をしてきた、世界にひとつの石。
その石から、世界にひとつの石モンが生まれる。
長い長い旅の続きに、ちょっとだけ、
キャラクターとしての「今」が加わる感じ。

石モンにする前に、
ほんの少しだけ、その石のことを想像してみてください。

どこから来て、どんな旅をして、
今日、あなたの手のひらにたどり着いたのか。

そう思うと、たかが石ころ、されど石ころ。
足元の世界が、ちょっとだけ深くなります。

次は、その「見つける目」が大人にこそ戻ってくる、
という話をしたいと思っています。

── 石モン図鑑
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